東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス、TEL 03-3280-0099、以下写美)は5月12日より、戦後「昭和30年代」を中心に平成に差しかかるまでの昭和時代を4シリーズに分けて振り返る自主企画「『昭和』写真の1945-1989」を開催する。
戦後貧しい時代から現代に変化を遂げた「昭和の日本」をとらえるのは、昭和初期から写真家として活動し、国外でも活躍した木村伊兵衛や、作家・太宰治のポートレートや東京の風俗写真などで知られる林忠彦、ファッション・広告写真なども多く手がけた田村茂ら、日本写真界を代表する第一人者たち。
同展では、写美の収蔵作品の中から時代を象徴する約600点の写真を選出し、4部構成で作品を紹介。12日から始まる第1部では「オキュパイド・ジャパン(占領下の日本)」と題し、昭和20年代(1945~1955年)に撮影された作品を展示する。戦渦の廃墟や米占領下の過酷な時代を経て「新生日本」を掲げるまでの時代が写真家独自の「視点」で鮮明に描き出される。
展示は6月24日の第1部終了後、第2部「『ヒーロー・ヒロインの時代』昭和30~40年代Part.1」(6月30日~)、第3部「『高度成長期』昭和30~40年代 Part.2」(8月25日~)、第4部「『オイルショックからバブルへ』昭和50年代以降」(10月20日~)へと続く。
会場は3階展示室で、観覧料は一般=500円ほか。