ギャラリー「POINT」(恵比寿西1、TEL 03-5428-5179)は3月17日より、1950年代から60年代にかけて公開され話題を呼んだ東宝・特撮ホラー作品をテーマにした企画展を開催する。
映画「ゴジラ」の公開と同年の1954年に公開された「透明人間」(小田基義監督)を皮切りにスタートした東宝・特撮ホラーは、怪奇現象で変身する「変身人間シリーズ」などに代表されるSFホラーシリーズ。作品は特異な描写とすぐれた特撮技術でシリーズとしての世界的評価も高く、現在も根強いファンを持つ。シリーズ全作の特撮監督は、「円谷特技プロダクション」(現円谷プロダクション、通称「円谷プロ」)代表で、数々のヒット作を手がけた円谷英二さんが担当したことで知られる。
同展を企画したギャラリーPOINTの古井真也さんは「オリジナリティーがあって今でも色あせない」と同シリーズの魅力について語る。「周りのアーティストやクリエーターにもそうした声が多く聞かれた」(古井さん)ことから、今回の企画を考案、東宝の協力も得て同展の開催に至ったという。
展覧会では、気鋭クリエーターら5人に各映画作品をテーマにしたポスター制作を依頼。それぞれが独自の視点で捉えたオリジナルポスター5作品が完成した。広告や書籍など幅広い分野で海外でも活躍する伊藤桂司さんは、怪奇キノコが登場する「マタンゴ」(1963年)を題材に映画のシーンのコラージュ作品(写真)を制作。グラフィックデザイナー、マンガ家の日野日出志さんは「電送人間」(1960年)のポスターデザインを手がけた。
会場では全5作品のシルクスクリーンポスター(80センチ×65センチ)に加え、オリジナルTシャツや特製「マタンゴ」フィギュアなどを展示・販売する。ポスターは各作品限定20枚で、Tシャツ、フィギュアはそれぞれ会場で受注販売するという。入場無料。3月24日まで。