KDDIのデザインプロジェクト「au design project(デザインプロジェクト)」の第6弾モデルとして、クリエーターの吉岡徳仁さんがデザインを手がけた新機種「MEDIA SKIN(メディアスキン)」を先行展示する企画展が2月17日、原宿「KDDIデザイニングスタジオ」(渋谷区神宮前4、TEL 0077-7067)で始まった。
同機種は、「INFOBAR」「talby」など先鋭的なデザインで知られるauデザインプロジェクトの「コンセプトモデル」として2005年11月に発表されて以来、商品化が待たれていた注目のモデル。コンセプトモデルはほかの機種と並び、すでにニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久保存作品にも選定されている。
同モデル最大の特徴は、特殊な材料を使った表面処理と塗装による「新しい感触」。特殊ウレタン粒子を含んだ塗装による感触は「しっとり」とし、化粧品のファンデーションにも使われるというシリコン粒子を配合した塗装で処理した表面は「さらっ」とした感触に仕上げた。デザインは、キーボタンをフリップカバーで覆ったシンプルなもので、色は、オレンジ・ブラック・ホワイトの3色。インスタレーションでは、2台の産業ロボットを用い、感触だけでなく見た目にも楽しい展示で話題を集めている。
KDDIデザイニングスタジオでの展示は、同モデルのデザインを手がけた吉岡さん自らが監修した。吉岡さんによれば、MEDIA SKINを「手にした」ロボットの動きは、「見ている人にMEDIA SKINを『自慢するような』動作を出しかった」という。ロボットは三菱電機製の産業ロボットで、同施設の木村奈津子館長によると「リアルな動きを出すため、通常の動きの何倍も遅くしている」という。
インスタレーション周辺では、実機によるタッチ&トライコーナーも開設。各色1台を展示し、実際に手に取って操作や各種機能のチェックができる。2階にも3台の実機を展示する特設コーナーを設けた。前出の木村館長は「初日(17日)は週末ということもあり、朝からオープンを待つお客さまの姿も。週末は時間帯によって1階、2階ともに行列ができることもあった」と話している。
MEDIA SKINは3色ともに3月中の発売を予定。インスタレーションは4月8日まで。入場無料。(写真=インスタレーションの様子)