中東・イランの若手クリエーターの作品を紹介する企画展が2月1日、渋谷・ロゴスギャラリー(渋谷パルコ・パート1、TEL 03-3496-1287)で始まる。展覧会名は「サラーム!イランの絵本とクラフト」。
2000年以上の歴史を持つと言われるイランの伝統文化は、音楽や演劇、工芸などさまざまな作品を輩出、ペルシャ絨毯など世界的にも知られる伝統工芸品も多い。同展ではイラン文化の「現代」に焦点を当て、イラン人イラストレーター2人と陶芸家の作品を中心にイランの魅力を伝える。
イランで絵本の挿絵などを手がける28歳の若手、モルテザー・ザーヘディさんは、本国ですでに15冊以上の本に携わった人気イラストレーター。国際的評価も高いザーヘディさんの代表作は昨年、邦訳版が日本でも出版。ともに28歳の若手、マルジャーン・ヴァファーイヤーンさんは、日本でも個展を開催するなど活動の場を広げている。展示会場では、2人がそれぞれ制作した日本未発表作品を中心に約30点を展示販売。絵本の販売も行う。
もう1人の作家、テイムア・サブーリさんは、2004年に東京芸術大学陶芸科の研究生となり、現在は同大の修士課程に在籍する31歳。ろくろを回して作る陶器は、多国籍な空気を思わせる独特な作風が特徴。陶器作品に加え、会場ではクラフト作品やイランの日常で使われる雑貨、Tシャツ、ポストカードなどのオリジナルグッズも販売する。
同3日には、モルテザー・ザーヘディさんが挿絵を手がけた絵本の朗読イベントも開催。展示、イベントともに入場無料。2月14日まで。(写真=Morteza Zahedi「ゆうべはよく眠れた?!」 2004年制作 22×17.5)