渋谷区宇田川町のカフェシアター「アップリンク・ファクトリー」（TEL 03-6825-5502）では8月19日、アルメニア映画の特集上映イベント「アルメニア・フィルム・セレクション」が開催される。

　黒海とカスピ海に囲まれた内陸、コーカサス地方に位置するアルメニア共和国（以下アルメニア）は、1991年、旧ソビエト連邦解体によって独立。歴史的なキリスト教国として知られるほか、文化面ではヘレニズムやペルシャ、アラブなどさまざまな民族のカルチャーを融合した独自の思想を持つことで知られる。これまでに起きた主な歴史的事柄にはソ連邦への編入・独立のほかに、ナゴルノ・カラバフ紛争、スピタク地震などがある。

　上映会は、財団法人「国際文化交流推進協会」（港区）の映画上映専門家養成講座で知り合ったメンバーが中心となり、アルメニア文化の認知拡大を目的に行うもので、同11日・12日には御茶ノ水の「アテネ・フランセ文化センター」で先行上映を行っている。

　「アップリンク・ファクトリー」では、集められた全7作品のうち日本未公開となる5作品を上映。作品はすべて独立後に発表されたもので、90年代のアルメニアを舞台に撮影を行う映画監督の物語「ドキュメンタリスト」（2003年、ハルチュン・ハチャトゥリヤン監督）、古い教会を写真に収めるためアルメニアに赴く夫と通訳として同行する妻の様子を描いた「カレンダー」（1993年、アトム・エゴヤン監督＝写真）、アルメニア出身のエドガル・バグダサリアン監督が聴覚障害児の寄宿学校で働く主人公の日常を描き出した「マリアム」（2005年）など。鑑賞料は当日1回券＝1,000円。上映は11時～。

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