渋谷区円山町の名画座「シネマヴェーラ渋谷」(TEL 03-3461-7703)では7月22日より、巨匠・小津安二郎監督の作品を特集上映する。特集タイトルは「小津安二郎 生誕103年」。
企画は、各所で上映イベントなどが行われた生誕100周年(2003年)から3年目を迎えた今年、同館館長で弁護士の内藤篤さんの「改めて小津作品を体験してもらいたい」との意向から生まれたもので、初期に作られたサイレント作品を含む全21作品が上映される。
サイレント作品は、友人の不当解雇に腹を立てた主人公が繰り広げる物語「東京の合唱(コーラス)」(1931年)、ギャングのジョージと中学生の交流を描いた「非常線の女」(1933年)など初期に作られた全4作品。トーキーでは、世界的にも著名な代表作「東京物語」(1953年)をはじめ、3人の娘と親とのやりとりを喜劇調に描いた初のカラー作品「彼岸花」(1958年)、父の身を案じる娘を岩下志摩さんが演じた小津監督の遺作「秋刀魚の味」(1961年=写真)などの作品がラインナップされる。
上映は日替わり2本立て(入替え無し)で、料金は一般=1,400円、シニア・会員=1,000円ほか。8月11日まで。また、7月22日には女優の司葉子さん(「秋日和」「小早川家の秋」出演)、同29日には同じく女優の岡田茉莉子さん(「秋日和」「秋刀魚の味」出演)が参加し、記念トークイベントが行われる。