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Bリーグ・サンロッカーズ渋谷、ヘッドコーチ解任 「次のステップに」

解任されたルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(右)

解任されたルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(右)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月15日、ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)を解任した。

新たにヘッドコーチに就任したカイル・ベイリーさん

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 モンテネグロ(旧ユーゴスラビア)出身のパヴィチェヴィッチHCは、選手引退後、ヨーロッパのクラブやモンテネグロ代表のHC、2016(平成28)年~2017(平成29)年に日本代表暫定ヘッドコーチ(テクニカルアドバイザー)を務めた経験を持つ。Bリーグでは2017(平成29)年~2022年にアルバルク東京(A東京)でHCを務め、2度の優勝を果たすなどした。厳しい練習や熱いコーチング、紳士的な人柄でも知られる。

 SR渋谷は、親会社が日立製作所からセガサミーホールディングスに変わり、2026-2027シーズンから始まる新しいトップリーグ「B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)」に向けて同シーズンからホームタウンの移転を控えるなど変革期を迎えている。そうした中で、SR渋谷がかねて掲げてきたチームコンセプト「全員が共通理解を持ったチームディフェンスを最重要視し、早いバスケットボールを展開する」スタイルを土台に「規律を構築して世界基準を目指したい」と、昨季パヴィチェヴィッチHCを招へい。同時に、A東京で共に5季過ごしパヴィチェヴィッチHCのバスケットボールを熟知する田中大貴選手や、パヴィチェヴィッチHCがかねて声をかけていたという外国籍ポイントガードのアンソニー・クレモンズ選手も加入するなどしていた。

 SR渋谷は今季、現在リーグトップの平均失点数という守備力やターンオーバー数の少ない堅実なバスケットでリーグ上位のチームから勝利を挙げる試合もある一方で、プレータイムの偏りや連勝が少ないなどの課題を抱え、「激戦区」と言われる中地区で現在28勝24敗で地区5位。チャンピオンシップ進出には6ゲーム差となっている。

 残り8試合というシーズン佳境での解任となったが、ゼネラルマネジャーの松岡亮太さんは「強い覚悟と責任を持って集まってくれた選手・スタッフやこのクラブの現状と将来も踏まえて総合的に考えた結果、ここで次のステップに行くことがベスト」と判断したという。SR渋谷がシーズン途中でHCを変えるのは、2018-2019季、2022-23季に続く3度目となる。

 後任には今季アシスタントコーチ(AC)を務めていたカイル・ベイリーさんが就任。米出身のベイリーさんはドイツのクラブなどでプレー後、Bリーグ2017-2018シーズンにSR渋谷のアシスタントコーチとして来日。2022-2023シーズンには群馬クレインサンダーズでACを務めていたが、今季SR渋谷にACとして復帰。SR渋谷7シーズン目を迎えている。

 ベイリーさんは「コーチ・ルカには昨シーズンから情熱的なリーダーシップでチームをけん引してもらったこと、私をコーチとして、一人の人間として成長させてくれたことに感謝する」とパヴィチェヴィッチHCへの思いを口にしつつ、ファンに向けて「このような素晴らしいチャンスをいただきワクワクしていますし、とても感謝している。皆さんと共に戦えることを、心から楽しみにしている」とコメントを寄せる。ベイリーさんは今月16日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦から指揮を執る。

 昨年、クラブを運営するサンロッカーズの社長に就任した神田康範さんは「長年クラブに在籍してきた経験から、広い視野でクラブ全体を見渡すことのできる非常に優れた人材だと感じている。共に新たなクラブの歴史を築いていけることを、心から楽しみにしている。今後、クラブとしては新たな体制の下、Bプレミアを見据え『心揺さぶるバスケットボール』の実現を目指してしていく」などとコメントしている。

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