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代々木公園・中央広場に仮囲いアート出現 若手作家3人が制作

代々木公園・中央広場の仮囲いアート © TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH

代々木公園・中央広場の仮囲いアート © TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH

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 代々木公園・中央広場で進む工事の仮囲いをキャンバスにした作品「IMAGINATIVE GARDENS/創造された庭」が3月25日、公開された。

濱本奏さんの作品

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 東京都は、工事現場の仮囲いなどをキャンバスに見立て、街なかにアートによる景色を広げていく文化プロジェクト「TOKYO CITY CANVAS」を2024年度の新規事業としてスタート。第1弾はアーティスト原田郁さんの作品を、昨年4月から今年1月にかけて、駒沢オリンピック公園・総合運動場体育館の改修工事現場の仮囲いに掲出した。

 代々木公園で今回「キャンバス」となったのは、中央広場の水景施設改修工事現場に設置された仮囲い。サイズは、高さ3メートル×幅約170メートル。国内の若手アーティスト3人が、「緑」「水」「空」をモチーフに、新たな視点で代々木公園の姿を表現した作品群となっている。

 アーティスト梅沢英樹さんは、植物学者・牧野富太郎が渋谷や代々木で採集した植物標本をモチーフに、「緑」の再発見をテーマにした「YOYOGI BOTANICAL PATTERNS」を制作。100年以上前に採集された植物標本を「観察・再発見」することで、「人と自然の関係性を見つめ直す手がかりとなれば」とコメントを寄せる。

 メディアアーティスト谷口暁彦さんは、水景エリアのリニューアルに合わせ、「水」と植物のメディアアートを手がけた。「HYPER GARDENING #2」と題した作品は、ゲームエンジンの中で3Dデータの植物を配置し、超望遠のカメラで平面的に撮影。「普段ビデオゲームの中で見かける、データでできたバーチャルな植物を、このように大きく印刷して見ることは新鮮」と捉え、「独特の質感の魅力をいろいろと見つけてもらえたら」と呼びかける。

 作品「now here」を手がけた写真家・濵本奏さんは、かつて代々木練兵場だった同園で行われた日本初の動力付きの飛行試験にインスピレーションを得て、「空」に着目。時代とともに変化する代々木公園を捉えた写真と、同エリア一帯の航空写真を使い、太陽の光で青写真に焼きつけたという。「変わるものと変わらないものを、作品を通じて感じてほしい」と話す。

 掲出期間は2026年3月までを予定。

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