
渋谷・明治通りのとんかつ料理店「かつ吉渋谷店」(渋谷区渋谷3)が6月14日、再開発によるビル取り壊しに伴い一時閉店する。経営は菩提樹(世田谷区)。
1958(昭和33)年に日本橋で創業した「かつ吉」は、新鮮な銘柄豚を使うとんかつを「ごちそう」として提供。渋谷店は1989(平成元)年12月、渋谷警察署などが並ぶ明治通り沿いのビル「Kdc渋谷ビル」の地下1階にオープン。店内は、ケヤキの巨木から切り出し、スタッフでやすりをかけて仕上げたという分厚いテーブルなどの無垢(むく)材や、そばちょこといった骨董など、田舎風の店造りが特徴で、掘りごたつの個室も用意。「特上ヒレかつ」などのトンカツをはじめ、ヒレかつ、かにクリームコロッケが付く「大海老(おおえび)フライ盛り合わせ」などを提供。コロナ禍以降は、外国人観光客からも人気を集めてきた。
閉店は、同ビルを含む再開発計画「渋谷三丁目地区まちづくり」によるビル取り壊しに伴うもの。新築するビルの完成を待ち、2030年春ごろに「同じ場所で復帰を予定」(同社)する。店内の看板類は閉店後に倉庫で保管し、5年後の営業再開に備えるという。
「新丸ビル店」「日比谷国際ビル店」「日本橋高島屋S.C.店」は引き続き営業を続ける。
渋谷店の営業時間は11時~16時、17時~22時(土曜は11時~22時、日曜・祝日は11時~21時30分)。