Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月11日、シーホース三河(同、三河)に83-74で勝利し連勝を3に伸ばした。
3ポイントシュート3本を沈めたトロイ・マーフィージュニア選手
同地区で順位を争うチーム同士の対戦となったこの日。立ち上がりからベンドラメ礼生選手、ジョシュ・ホーキンソン選手と3ポイント(P)シュートが決まり、インサイドではリード・トラビス選手がフィジカル差を突いて得点を挙げる。体を張って難しいシュートを打たせるなど好守も見られ21-14とリードを奪う。
第2クオーター(Q)は、立ち上がりからアンソニー・クレモンズ選手をマンツーマンで守り、残り4人がゾーンを敷く「ボックスワン」という守備を見せた三河に対し得点のペースが落ちる。しかし、ベンドラメ選手が倒れ込みながらシュートを決め、「ボールが来たら決めるのが仕事」とトロイ・マーフィージュニア選手がこの日2本目の3Pシュートを沈めリードを広げる。田中大貴選手は攻撃時間が残り少ない中、得意のミドルレンジを沈めたり好守からレイアップを決めたり攻守でチームを引っ張った。
41-31で迎えた後半立ち上がりは互いに守り合いの展開となるが、クレモンズ選手が個人技で守備をかわして3Pシュートを沈め、ホーキンソン選手はミスマッチを突きアシストや得点につなげた。ミスやファウルが散見するが、三河に簡単に得点を許さず56-47とリードして最終Qに入る。
最終Q立ち上がりは、この日好調の田中選手がアウトサイドのシュートを沈める。マンツーマンやゾーンと守り方を変えてくる三河に対し、ホーキンソン選手がミスマッチを生かして得点を重ね、マーフィージュニア選手の3Pシュートなどで残り3分強で17点のリードを奪う。しかし、前線からプレッシャーをかけてくる三河の守備にミスが出るなどして失点が続き一時7点差まで詰め寄られる。それでも、スローインを入れさせない守りを見せたほか、ベンドラメ選手、ホーキンソン選手が得たフリースローを確実に沈め振り切った。
ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は「38分くらいは抑えるべきところを抑えつつ我々のバスケットを構築して、勝つためのプレーができた」と試合を振り返り、ケビン・ジョーンズ選手を欠いた中、「1人いないだけでゲームは変わるし戦い方も難しくなる」と、ほぼフル出場したホーキンソン選手とトラビス選手を賞賛した。
試合を通してさまざまな守備を仕かけてきた三河。特にボックスワンを「できるチームもやってくるチームも、練習や試合で経験することはあまりなかった」ことから「少してこずった」(パヴィチェヴィッチHC)。クレモンズ選手、ベンドラメ選手、田中選手を「どこに配置するかを考えて伝えたが、前半は間違えた位置取りをしてしまい受け身になりターンオーバーになった。後半はやるべきオフェンスを理解して表現してくれたのが大きな違い」と話した。
マーフィージュニア選手は18分30秒出場し、9得点を挙げるなどした。守備では主に三河の得点源の外国籍選手を守ったが、「僕よりも身長が高く、シュートもドライブもできる。でも、フィジカルに、ボールを持っている時も持っていない時もずっと体を当てることを意識した」と言う。
過去に在籍したチームと「バスケットが違う」ことからシーズン当初は苦戦する様子も見られたが、「チームのバスケが分かって慣れてきているところもある」と言い、シュートには手応えを感じつつも、「成長したいならプレーメイクやパスを頑張らないといけない。あまりハンドリングとかをしていないから緊張しちゃうが、毎日練習しているので自信を持ってプレーすることが大事。準備できるようにマインドを変えたい」と意欲を見せる。
両チームは12日も戦う。