表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)で11月13日、クリスマスイルミネーションが点灯した。
本館吹き抜け大階段で例年この時期にイルミネーションを展開している同館では、2017(平成30)年から「アートの視点」を取り入れている。今年は、建築家・沖津雄司さんをデザイナーに迎えた。沖津さんは、ミラノサローネ見本市の若手デザイナー企画「ミラノサローネサテリテ」への出展や、海外の照明ブランドとコラボレーションするなど、グローバルに活動している。
大階段には、「表参道」を表現した高さ8.4メートルのクリスマスツリーを設置。同館内のらせん状のスロープを着想源に、直径5.5センチ、厚さ0.3ミリ、重さ0.9グラムのフレンネルレンズ4万枚を手作業で組み合わせてらせん状にすることで、ツリーをかたどっている。らせんとリングの2重構造で「表参道を起点としたクロスカルチャー」を表現したという。大階段にはフォトスポットを設置(今月14日~)するほか、ツリー上部の吹き抜け空間にはレンズを使ったオーナメントをつり下げる。点灯中は20分ごとに光と音の特別演出(約2分間)を行う。音楽に合わせてツリーが緑や赤、黄色などにライトアップされる。
デザインするに当たり「体験」を大切にしたと言う沖津さん。「実物を目の前にすることでしか得られない、エモーショナルな体験があることが表参道ヒルズのクリスマスにふさわしいと考えた」などとコメントを寄せる。
初日となった13日には点灯式が開かれ、モデルで女優の大政絢さんがホルターネックの黒いロングドレスに館内にも店舗を構えるジュエリーブランド「CHAUMET(ショーメ)」のジュエリーを着けて登場。点灯ボタンを押すと特別演出が始まり、拍手をしたり目を細めたりしながら見つめ、「表参道ヒルズの多様性を表すような幻想的な輝きを放つクリスマスツリー。レンズを覗くと角度によって見え方が全く違い、光が当たると万華鏡のようにさまざまな世界が見えて、色々な美しさを楽しめるところが表参道ヒルズにぴったり」と笑顔を浮かべた。今年は「仕事でもプライベートでもあらゆる国に行った」ことから、2024年を「旅」という漢字で振り返り、芸能活動20年となる2025年は「あえて抱負を決めず流れに身を任せてみたい」とも。
点灯時間は11時~23時(初日は16時点灯)。12月25日まで。