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サンロッカーズ渋谷、2026年にホームタウン移転へ 新リーグ参入に向け

アルバルク東京と共同使用する「TOYOTA ARENA TOKYO」のイメージ

アルバルク東京と共同使用する「TOYOTA ARENA TOKYO」のイメージ

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 サンロッカーズ渋谷(SR渋谷)が9月24日、2026年にホームタウンを渋谷区から江東区に移転することを明らかにした。

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 SR渋谷は、1935(昭和10)年創部の日立製作所本社バスケットボール部を起源に、日立製作所大阪バスケットボール部との2クラブを統合する形で2000(平成12)年に創部した「日立サンロッカーズ東京」が前身。2016(平成28)年のBリーグ開幕に合わせて、渋谷区に拠点を置くと同時に改名。青山学院記念館(渋谷区渋谷4)をメインのホームアリーナに活動している。2022年、親会社の日立製作所がセガサミーホールディングス(品川区)に事業を譲渡した。

 ホームタウンの移転は、Bリーグが2026-27シーズンに立ち上げる新しいトップリーグ「B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)」参入に向けた動きの一環。同リーグでは昇降格制度を廃止するほか、サラリーキャップやドラフトの導入などを予定している。Bプレミア参入には平均入場者数4000人以上、売り上げ12億円以上、5000席以上の座席やVIPルームなども設けるアリーナの確保が基準となっている。SR渋谷は昨季、平均入場者数は4456人、売り上げは20億円以上と達成していたがアリーナが未定だった。

 今回、基準を満たすアリーナとして、2025年に完工予定の「TOYOTA ARENA TOKYO」(江東区)を活用することを決めた。ホームアリーナ所在地にホームタウンを位置付ける必要があるため、TOYOTA ARENA TOKYOを活用する2026ー27シーズンから、ホームタウンも江東区に移すことになった。TOYOTA ARENA TOKYOは同じくBリーグのアルバルク東京のホームアリーナでもあり、共同使用することになる。クラブを運営するサンロッカーズはすでにリーグへの申請を済ませており、ライセンス審査が行われる10月17日に結果が発表される。

 SR渋谷が2年前に傘下となって以降「プレミアに参入することが目標だった」と話したセガサミーの大塚博信執行役員。都や国の施設の活用、新設など渋谷区内でのアリーナ確保も検討し「いろいろな人に相談した」と明かしたが、「渋谷・東京に本拠地を置くクラブとしてのホームアリーナ確保の難しさはあり、最終的に相談したのは共同使用だった。今月末の入会申請期限、2026年の参入を控えた中で難しい状況だった」と渋谷を離れる決断をしたと言う。

 リーグの基準でホームアリーナ以外でも数試合できることから、「その範囲内で何とか渋谷で試合をして、またお楽しみいただける環境をつくりたい」とも。サンロッカーズの神田康範社長は「東京は地区の愛というのが地方に比べてそんなにないんじゃないかという思いでいたが、(ファンの)反応を見て、これだけ渋谷にいることは大事なことだと改めて感じた。渋谷ブランドを残していかないといけない一方でルールもある。江東区で頑張っていくことと、渋谷で(試合が)できるように進め、地域貢献活動も協力してやっていきたい」と続けた。

 TOYOTA ARENA TOKYOの使用期間や自前のアリーナの建設・整備などを含めた将来の動きで「決まったところはない」。新しいチーム名も未定で、練習場は現在の千葉・柏の体育館を引き続き使う予定。新たな練習場の開設なども決まっていないという。

 長谷健渋谷区長は「正直さみしい。リーグの規定の下で、我々も努力して協力したりアイデアを出したりしたが、間に合わなかったと僕は理解している。まだまだ渋谷区には公有地はあるので、『いつの日か』という思いは持ちつつ、引き続き交渉していければ、と夢は持っている」と心境を明かす。

 SR渋谷唯一のフランチャイズプレーヤーとして在籍9年目になるベンドラメ礼生選手は、「これまで渋谷区で戦ってきたが新しい場所で戦っていくことになるので、楽しみもあり不安もある。ただ選手としてプレミアでプレーするのは一つの目標でもあるし、サンロッカーズで長くプレーしてきてプレミアでプレーできるか分からない状況だったので、そこはひとまずうれしかった」と話した。

 10月に開幕するBリーグ2024-25シーズンと来季は引き続き渋谷区をホームタウンに活動する。

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