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パリパラ金メダル「車いすラグビー」日本代表が渋谷センター街をパレード

渋谷センター街をパレードした車いすラグビー日本代表チーム。写真中央はキャプテンの池透暢選手

渋谷センター街をパレードした車いすラグビー日本代表チーム。写真中央はキャプテンの池透暢選手

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 パリパラリンピックで金メダルを獲得したウィルチェアラグビー(車いすラグビー)の日本代表選手たちが9月12日、渋谷センター街・バスケットボール通りをパレードした。

金メダルをアピールした池透暢選手

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 ウィルチェアラグビーは、足や腕などに障害のある選手が出場。男女混合チームであることや、車いす競技の中で唯一タックルが認められていることなどが特徴。

 日本代表は2004年のアテネ大会で初出場を果たし、リオデジャネイロ・東京と2大会連続で銅メダルを獲得。パリ大会では予選を3戦全勝で勝ち上がり、準決勝では世界ランキング1位のオーストラリア代表を延長で下した。アメリカ代表との対戦となった決勝は、立ち上がりこそリードを許すが、第2ピリオド以降ミスを誘発する守備が随所に見られ48-41で勝利。悲願の金メダル獲得となった。

 渋谷区は2016(平成28)年から日本車いすラグビー連盟と協力し、区立小中学校で訪問授業や体験会などを実施。区内の体育館を練習会場として提供してきた。2019年に相互協力に関する協定を締結して以降は、毎年選手たちが区立小中学校で出張授業を行い、講話やデモンストレーション、タックル体験やミニゲームを行うなど交流・活動。区は渋谷区長杯も開いている。

 パレード前にはハチ公前広場で式典を実施。長谷部健渋谷区長は「本当におめでとうございます、心からお喜び申し上げます。ハチ公の前でこういった報告の雄たけびを上げられることを本当にうれしく思う」と祝福。2016(平成28)年からの交流を振り返りつつ、「車いすラグビーと渋谷区は縁を深めてこられた。これからも、普及もそうだが次の人材を育てるところも、できるだけ応援していきたい。今日は盛大にお祝いして、皆さんでこの喜びを分かち合えたら」と話した。

 キャプテンの池透暢(ゆきのぶ)選手は2大会連続の銅メダルを「たくさん共に悔し涙を流してきた」と触れつつ、「金メダルを目指してずっとやってきたことを発揮できた」とパリ大会を振り返り、「パリの会場ではどの国よりも常に日本チームの応援が勝り、会場の皆さん、日本各所でパブリックビューイングなどで見てくださった皆さんの応援も金メダル。優勝候補であるアメリカチームを7点差で破る最高のラグビーを皆さんにお見せし、金メダルを取ってこられた。応援も一緒に皆で取った金メダル。本当に素晴らしい応援をありがとうございました」とファンに向け感謝の思いを口にした。

 この日は池選手やエースの池崎大輔選手、最年少ながらチーム最多トライで優勝に貢献した橋本勝也選手ら9選手が参加。「最高の景色をありがとう」というボードを持ったファンの姿も見られたほか、「おめでとう」などの声に笑顔で手を振りながらバスケットボールストリートをパレードした。

 池崎選手は「自分たちの結果に対して喜んでくれている顔を見て本当にうれしくなった。これが、金メダリストが見る景色なのかな」と話し、代表で唯一の女子選手・倉橋香衣選手は「喜びを皆と共有できたことがすごくうれしかった」と喜びを表現。羽賀理之選手は「想像を超える人たちが駆けつけてくれて本当にうれしかったし、金メダル見て喜んでもらえて、取ってきたかいがあるし、さらにたくさんの人に実際に見て触って重さを感じてもらって喜んでもらえたら、メダル冥利(みょうり)に尽きる」と話した。

 若山英史選手も「渋谷区には昔からホームのように扱っていただき、今日またホームのように実感することができた。車いすラグビーはこれで終わりではないので、渋谷区と共に盛り上げていきたい。気分は最高」と続けた。

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