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小錦さんら手がけるプラスサイズブランド「コニテンプラ」、渋谷でショー

着物を再構築したルックをまといランウェーを歩く現役力士の翔猿関

着物を再構築したルックをまといランウェーを歩く現役力士の翔猿関

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 大相撲元大関の小錦八十吉さんとデザイナー鶴田能史さんが手がける「プラスサイズ」の服を発信するブランド「52tenbo+(コニテンプラ)」が9月3日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)9階・ヒカリエホールでデビューコレクションとなるランウェーショーを開いた。同2日に開幕した「楽天ファッション・ウィーク東京(東京コレクション)2025 S/S」の一環。

小錦さん(左)と鶴田さん(右)

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 デビューコレクションのテーマは「自立(Independence)」。平均的なサイズよりも大きいプラスサイズや、年齢や国籍、性別、障害などの有無を問わず「自分らしく輝ける」ファッションを提案。ブランドのメッセージをそのまま表すように、病や障害を抱えた人や、元スポーツ選手、現役力士など、多様性に富んだモデルがランウェーに登場。タレントのセイン・カミュさんが日英でショーのMCを担当し、その横で2人組の「ケーマトーマ」が手話通訳した。

 ショーは5つのシーンに分けて進行。「ヒマワリ」をテーマに、ヒマワリのプリントを前面にあしらったワンピースや、花のコサージュを随所に飾ったシャツとハーフパンツのセットアップなど、ピースフルなムードでスタート。シーンは「自尊心」「ありのままで」と続き、水玉柄のワンピースや原色をミックスしたカラフルなスタイル、書道家・日々さんが手がけた書などをプリントしたシャツを取り入れたルックなどを披露。

 「大和魂」と題したシーンには、相撲文化を広げようと現在海外ツアーも開いている小錦さんが「着物よりきれいなものはない」と語るほど誇りを持っているという「着物」を再利用して仕立てたウエアが次々に登場。翔猿関もランウェーを歩き、笑顔を見せた。ラストのシーンでは、今回のコレクション自体のテーマ「自立」をテーマに、バラのプリントが鮮やかなワンピースなどがお目見え。全モデルが列を作り再びランウェーに戻ると、デザイナー鶴田さんとモヒカン姿の小錦さんがあいさつし、拍手に包まれた。

 ショーを終えて、鶴田さんは「プラスサイズの方たちも当たり前のようにおしゃれを楽しみたいが、それができないという現状の声を聞いてきた。まだまだ、外に出たくても出られないという社会でもある」と問題提起。ウエストなど、さまざまな箇所でゴムを用いるなど機能面にもこだわり、「難しいことではなく、身近なことで気づきがあるようなファッションブランドでありたい」と話した。

 鶴田さんと共にデザインも手がける小錦さんは「それぞれみんなが、自分の中で『かっこいい』と思うこと。それを信じてほしいし、堂々と街を歩いてもらいたい」とメッセージを寄せる。

 今後は、受注販売や展示会などを通じて商品を展開していく予定。

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