北青山の商業施設「Portofino」(港区北青山3)に3月24日、米LA発ハンバーガーレストラン「UMAMI BURGER(ウマミバーガー)」の日本1号店「UMAMI BURGER青山店」(TEL 03-6452-6951)がオープンする。経営はUMAMI BURGER JAPAN(渋谷区神宮前3)。
2009年にLAで創業し、現在国内5 州で25店舗を展開している同ブランド。店名は、「うま味を最大限に引き出す調理法を確立し作るハンバーガー」との思いを込めて、日本語の「うま味」から命名している。
かねてジュエリーやアイウエアなど米ブランドの輸入・卸・小売りなどを手掛けていた同社社長のスティーブン・メディロスさんは、4年ほど前に食べた同ブランドのバーガーは「それまで食べていたバーガーと一口目から違っていた」と振り返る。米国人の父親と日本人の母親を持つこともあり、「日本のうま味が飲食業界やシェフに浸透していることを誇りに思い、それを日本の皆さんに伝えたいと考えた」という。
3年ほど前から日本での展開に向けて米Umami International LLCにコンタクトを取っていたが、当時は米国内での出店に注力していたため良い返事がもらえなかったという。1年半ほど前に日本への出店に合意が得られ、昨年6月にメディロスさんが社長を務めるMEDEIROS HOLDINGS(神宮前3)が日本展開における独占ライセンス権を締結した。
青山店は米国外初出店となる。国内外のグルメバーガー店が点在している同エリアで「バーガー業界の活性化」を図るとともに、目的客を狙い路地に出店。店舗面積は170平方メートル。席数は70席。シーンに合わせて利用できるように、テーブル席やバーカウンターなどの席を用意。「アメリカ人が思い浮かべる日本」を意識したという店内は、ラスティックな雰囲気や古材を基調に、盆栽や米アーティストが描いた日本人の絵、「UMAMI」という文字のネオンサインなどで装飾している。
同ブランドのバーガーは、食材をロースト・スチームなどの調理技術、昆布やしょうゆ、干しキノコなどを調合して作るオリジナルの「UMAMI ダスト」などの調味料でうま味を出す工夫をしているのが特徴。つなぎを使わないパティはアンガスビーフを粗びきにして手ごねし、基本的にミディアムレアに焼き上げる。バンズは牛乳を多く使うポルトガル風バンズを採用している。
同店では、米国で提供するものの中から「日本人の味覚に合う商品」をラインアップ。ローストトマトやシイタケ、パルメザン、キャラメルオニオン、パティを挟む「UMAMI BURGER」(1,490円)をはじめとするバーガー13種類、トリュフチーズをかけるポテト「トリュフフライ」(864円)などのサイドメニュー、チリソースなどをかける「スパイシーエダマメ」(648円)などのつまみ類、サラダ(540円~)、クラフトビールやワインなどアルコールを含むドリンクなどを予定する。
日本限定メニューとして、テリヤキソースを絡めたパティとレンコンやナメコなどを挟んでワサビを隠し味として加える「SAMURAI BURGER」(1,490円)、マダラのフライにハーブを加えた自家製タルタルソースをかけてカレーを隠し味に加える「U-nami(ユウナミ)BURGER」(1,382円)を用意する。客単価は2.500円ほどを見込む。
メディロスさんは「『ウマミバーガー』はファストフードのバーガー店とステーキハウスの間にいると思っているので、肉料理店が競合だと考えている。焼き肉やハンバーグなどの選択肢の中で選んでもらえたら」と話し、「夜にバーガーを食べながらアルコールを飲む文化をつくりたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~23時。同社は2020年までに全国10店舗の展開を計画している。