国立代々木体育館第二体育館(渋谷区神南1)で12月10日、男子プロバスケ「Bリーグ」のアルバルク東京(A東京)対京都ハンナリーズ(京都)の試合が行われた。
同体育館をホームアリーナとするA東京は、ロードゲーム5戦を全勝し約1カ月ぶりのホーム戦となった。交流戦としてB1西地区の京都ハンナリーズ(京都)を出迎えた。来場者数は2278人。
18対15とリードした第1クオーター(Q)は、ケガから復帰したばかりのトロイ・ギレンウォーター選手が躍動。ゴール下のジャンプシュートや3ポイント(P)シュート、セカンドチャンス(オフェンスリバウンドからの得点)に加えフリースローも落とさず11得点を挙げた。A東京・伊藤拓摩ヘッドコーチ(HC)が「やりたいディフェンスができた」と振り返った第2Qは、約5分間京都に得点を許さない固い守りを見せ、36対26と10点差をつけた。
試合が動いた第3Q。細かいパス回しからのインサイド攻撃や松井啓十郎選手の3P2本などで一挙に28得点。このままA東京優勢かと思われた第4Q、立ち上がりから12得点を取られ5点差に迫られると、京都の流れを止めることができず一進一退の攻防に。残り25秒で1点差と詰め寄られるも、相手のファールから与えられたフリースローを確実に決めるなど78対75で勝利を収めた。
伊藤HCは「京都のやりたいようにやられた。選手の気持ちも切れないし、バスケが40分だと分かっているすごく我慢強いチーム。その中でも、今シーズンのチームの良い所は接戦の中で慌てずに勝てたこと」と評価。追い上げられた後半。「要因はたくさんあるが、オフェンスで相手に打たされたシュートが多く、リズムに乗れなかったことが一番なのでは」とも。
13得点リバウンド13本と攻守にわたり貢献した竹内譲次選手は「手堅いバスケをするので、焦らない・イライラしないようにと言われていたので心掛けた。相手の外国人選手に良いポジションでリバウンドを取らせない、良いポジションでボールを持たせないことを意識した。取れないリバウンドもはじけたので良かった」と振り返った。
A東京はこの日から、「香りのおもてなし」として噴霧器で石けんのようなに匂いの「エレガントソープ」のナノ粒子を噴霧器で拡散する試みをアリーナエントランスで導入。竹内選手は「プレー中は気にならなかったがアップの時などには気付いた」と言い、女性客を意識した取り組みに「女性(客)は重要な役割を担ってくれているので、女性が増えることはバスケが日本の中でもっとメジャーになるきっかけになるのでは」と話した。
2014年までの7年間、A東京でプレーしていた京都の岡田優介選手は「悔しい結果だが、ゲーム序盤~終盤は結構苦しかった中、良く追いついたと思う。長くいたチームなので懐かしい感じもするが、倒したい気持ちはある」と話した。この日場内には京都ファンの声援が大きく響いていた。「京都のブースター(ファン)は日本全国どこでも来てくれる。声の量は大きくて力になった。A東京のTシャツ着てハンナリーズのタオルを持っているような昔から応援してくれていた方もいてうれしかった」とも。
両チームは今月11日にも同所で対戦する。