渋谷区を拠点とする男子バスケットボールチーム「日立サンロッカーズ東京・渋谷(サンロッカーズ渋谷)」が8月31日、新チームのお披露目会を開いた。
2000年に創部した同チームは、NBLとbjリーグが統合して9月に開幕するBリーグ参入に合わせ、渋谷を拠点に変えチーム名も「日立サンロッカーズ東京」から「渋谷」に変更。「サンロッカーズ」の由来は「『太陽(リング)を揺らす』激しいダンクを狙い打つ集団」で、チームカラーはイエロー。マスコットはSUNDY(サンディ)。青山学院記念館(大学体育館=渋谷区渋谷4)をホームアリーナに使う。
新チームを率いるのは、日本の実業団でのプレー経験もあるカナダ出身の「BTテーブス」ヘッドコーチ(以下HC)。キャプテンには共に青山学院大学出身の、広瀬健太選手(193センチ、スモールフォワード)、伊藤駿選手(174センチ、ポイントガード・シューティングガード)を任命した。秋田ノーザンハピネッツから移籍した大塚祐土(ゆうと)選手(188センチ、スモールフォワード)、ヨーロッパのリーグでプレーしていたRTグイン選手(208センチ、パワーフォワード・センター)ら新戦力を加えた11人でシーズンを迎える。加えて、2007年から同チームに所属していた酒井泰滋(たいじ)さんは現役を引退し、チームアンバサダーとしてチームに貢献していくという。
チームスローガンは「HUNGRY TO WIN」。テーブスHCは「チーム内へのメッセージでもあるが、ファンの皆さんに向けたメッセージでもある。まず、私たちはうまくいかないことを克服し成長していく。皆さんには会場に足を運んでいただき、チームが勝っても負けても、選手たちの姿を見てゲームに対して『諦めない』という気持ちを感じてほしい」と込めた思いを話した。
続けて「今シーズンは新しいバスケをやらせたい。選手たちは練習を頑張っているので、いい意味で期待を裏切るようなプレーを最初からお見せできると思う。ファイナルステージ進出を目指しているので、1つでも多くの勝ち星を挙げたい」と意気込んだ。
学生時代に汗を流した母校の体育館がホームに決まった時は「びっくりした」という広瀬選手と伊藤選手。「プレーできるのを楽しみにしている」という広瀬選手は「(学生時代は)練習漬けの日々できつかった。今の基礎になっているが、当時の思いがフラッシュバックしそう」と笑う。伊藤選手は「キャンパスライフを楽しもうと思っていたが、(部活に)慣れるのも慣れてからも大変だった」と学生時代を振り、「自分たちの世代は(青山キャンパスで)あまり試合が無かったので新鮮でもある」と話した。
それぞれ、「テーブスHCが求めているプレーをいち早く察知して(メンバーと)共有していきたい。まだまだ進化して昨年以上に活躍したい」(広瀬選手)、「チームが大きく変わった年。コミュニケーションを課題にやっていきたい。1人の成長がチームの成長につながると思うので、オン・オフともに成長したい」(伊藤選手)と意欲を見せた。現在青山学院大学に通う後輩たち向け、「試合に勝つのが一番だが、負けても前向きな気持ちを伝えられるようなプレーをしていきたい」(広瀬選手)、「先輩として頑張っている姿を見せることでエネルギーを受け取ってほしい」(伊藤選手)とも。
お披露目会には長谷部健渋谷区長も出席。「渋谷区初のプロスポーツチーム。元気や活力を与えてくれるのでは」と期待を込め、「優勝したら渋谷でパレードを…」と鼓舞すると、場内からは拍手が沸き起こる一幕もあった。
Bリーグの開幕は今月22日。サンロッカーズ渋谷のホーム(青山学院記念館)初戦は10月8日。ホームゲーム数は年間30試合中24試合を予定する。