スパイラル(港区南青山5)3階のホールで7月15日から、「第25回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」が開催される。
1992年にセクシャル・マイノリティー解放運動の一環として始まって以降、「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」として、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)やインターセクシュアルなど、さまざまなセクシュアル・マイノリティーをテーマにした映画を上映してきた同祭。
今年25周年を迎えるに当たり、同祭の主催団体としてNPO法人レインボー・リール東京(豊島区)を設立し、イベント名も「レインボー・リール東京」に改名した。
今回は13プログラムを上映する。長編作品は、昨年ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した作品で、道端で声を掛けた青年を自分のアパートに誘い遠くから眺めることを常としていた裕福な初老の男性アルマンドが不良の若者エルダーを自宅に連れて帰ったことから運命が変わり出すサスペンス・ヒューマンドラマ「彼方から」(ロレンソ・ビガスロ監督、2015年)、1971年のウーマン・リブ時代を背景に女性たちの恋を描いた「サマータイム」(カトリーヌ・コルシニ監督、2015年)、同性婚が法制化されていないオーストラリアで、同性カップルを親に持つ「ゲイビー」4人の日常生活を追ったドキュメンタリー「ゲイビー・ベイビー」(マヤ・ニューウェル監督、2015年)など。
そのほか、25回目を記念したレトロスペクティブ(回顧)企画として、映画評論家のジョンとパンクスのルークの青年2人のラブストーリー「リビング・エンド(デジタル・リマスター版)」(2008年)など、日系アメリカ人グレッグ・アラキ監督作2作品を上映。アジア・太平洋地域でのLGBT映画の支援・復興を目的に昨年設立された、Asia Pacific Queer Film Festival Alliance(APQFFA)に加盟する映画祭推薦の短編映画4作品を上映する「QUEER×ASIA~APQFFA傑作選~」などもラインアップする。
開催に先駆けて今月12日から、1階「スパイラルガーデン」では、「セクシュアル・マイノリティーが当たり前の姿になるように」をコンセプトに、写真家がセクシュアル・マイノリティーの人々を撮影するプロジェクト「OUT IN JAPAN」の写真展を開催。シンガポール出身の写真家レスリー・キーさんが撮影した1000組の写真を展示している。
鑑賞料は、1回券前売り=1,400円、当日=1,700円ほか。日本語以外の作品には字幕が付く。今月18日まで。