渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)9階ホールで5月27日、今夏開催を控える「ドラゴンクエストミュージアム」の制作発表記者会見が行われた。主催は、電通・TBSテレビ・TBSラジオ・朝日新聞で構成する製作委員会。
スクウェア・エニックス(新宿区)が1986(昭和61)年に発売し、世界でシリーズ累計6800万本以上を出荷しているRPG「ドラゴンクエスト」の30周年記念企画の一環。「新たなドラゴンクエストの世界」をテーマに、独自のコンセプトかつ同ミュージアムオリジナルの制作物で、シリーズI~Xまでの世界観を再現する初の体験型アトラクションとなる。
エントランスでは歴代の主人公の肖像が来場客を迎えるほか、序曲と供にオープニングムービーを上映。シリーズI~IIIの「ロト伝説」のシーンを描いた絵画や「ロンダルキア台地」の「三魔王」のウオールアート、神風動画(神宮前2)の協力でつくる歴代勇者と魔王たちのバトルムービーの上映などを展開。
そのほか、肥後虎(愛知県一宮市)や丸武産業(鹿児島県薩摩川内市)が等身大スケールで制作するロトの剣や鎧などの装備品、ライアンがピサロと戦っているシーンなどシリーズIV~VIの「名場面」を再現した海洋堂(大阪府門真市)製のジオラマ、「天空城」の巨大オブジェ、シリーズVIIで初登場した「テンション」を体験できる装置なども用意する。
併設のフードコートでは、青色のルーでスライムを再現した甘口ポークカレー「スライムのプチカレー」や、フランクフルトをトルティーヤで巻く「ドラゴンのトルティーヤフランクフルト」(以上600円)など、キャラクターをモチーフにしたフードを用意。イラストレーター「カナヘイ」さんが手掛ける、モンスターたちがメニューを調理する様子を描いた4コマ漫画をトレイシートにプリントし飲食注文客に進呈する。ショップでは、「ロトマーク」が入ったスマートフォンスタンドや、ロトの剣・盾をデザインするトートバッグなど、限定グッズを販売する。
30年前のシリーズI発売日に合わせて開かれた同会見。この日が誕生日でシリーズI~VIIIをプレイしていたというEXILEの松本利夫(MATSU)さんは「自分が主人公、勇者になれるゲームがなかったので斬新だった。友達と張り合ったり情報交換したり、コミュニケーションの一環になっていた」と振り返る。「全シリーズをプレイしている」というタレントの千秋さんは「愛情や友情、勇気、お金が大切っていうこととか、人生の大事なことを全部教えてくれる。(プレイしていない人は)本当に人生損していると思う」と熱弁。「ロトの鎧や剣が見たい」(松本さん)、「ドラクエのご飯を全部食べたい」(千秋さん)と、同ミュージアムに期待を込める。
同シリーズの生みの親でゲームプロデューサーの堀井雄二さんは「30年も続くと思っていなかった」というが、「アクションゲームが中心だった当時、(ドラクエを)作っていて『いける!』とは思っていた」と振り返り、「子どものころ、勇者だったころを思い出してもらえたら」と呼び掛ける。製作委員会のプロデューサー・金さんは「完全オリジナルで作るので『プレイしているから知っているけど初めて見る』感じになるのでは。昔プレイしていた方、知っている程度の方々にも楽しんでいただける、迫力のクオリティー展示になっている」と自信を見せる。
開催期間は7月24日~9月11日。開館時間は11時~22時。前売り券は、一般・学生=2,500円、中高生=1,900円、4歳~小学生=1,200円ほか。