渋谷区内で現在、熊本地震被災地支援の輪が広がっている。
「熊本居酒屋 新市街」(渋谷区道玄坂1)では4月24日、熊本を応援するチャリティーイベント「だご汁会」が開かれる。
熊本出身のオーナー田尻秀一郎さんが2011年にオープンした同店は、「熊本と東京の距離を縮めたい」との思いから、熊本直送の「馬刺し」や地鶏「天草大王」、熊本和牛「あか牛」などを使った熊本の郷土料理や日本酒などを提供している。田尻さんは「熊本バル うせがたん」(神泉町)も手掛けている。
田尻さんは「熊本地震発生以降、食材が熊本から届きにくくなっており、調達に奔走している」と話す。来店客からは熊本を心配する声が上がっており、「食べて、飲んで応援したい」との気持ちで初めて来店する人も多いという。
今回、東京在住の熊本出身者たちから「何かできないか」との相談を受けてチャリティーイベントの開催を決めた。「熊本の人は愛県心が強いので、自分の気持ちをのせた取り組みをしたいという人が多い」と田尻さん。
当日は、小麦粉を練ってちぎった団子(=だご)を汁に入れた郷土料理「だご汁」を用意する。参加費は「だご汁」とワンドリンク付きで2,000円、2杯目以降のドリンクは1杯500円。開催時間は13時~16時。
当日の売り上げは全額、現地で田尻さんの知人が運営するボランティア団体または熊本県に寄付するという。店内では、「熊本弁ソング」を歌う南阿蘇村出身のシンガー・ソングライター「タイチジャングル」さんがミニライブを開き、店内で行うCD販売の売り上げも全額寄付に充てる。
区内ではほかにも、東急百貨店(道玄坂2)は本店や東横店、渋谷ヒカリエ(渋谷2)内商業施設「ShinQs」のインフォメーションカウンターなどに義援金箱を設置。「TOKYU POINT」でも義援金(1ポイント1円)を受け付けている。西武渋谷店(宇田川町)はA館・B館の1階インフォメーションカウンターに義援金箱を設置している。
区では、区役所仮庁舎(渋谷1)内の受付や区内出張所・区民サービスセンター、文化総合センター大和田(桜丘町)に6月24日まで義援金箱を設置。現地に職員を派遣し支援活動を行っているほか、避難生活を送る人たちの健康・衛生面のケアをするなどの支援を行っている。