表参道・神宮前交番横の「まちかど庭園」(渋谷区神宮前4)を中心に現在、中華圏の春節(旧正月)の連休に合わせて配置した「街頭コンシェルジュ」が訪日観光客を出迎えている。
商店街振興組合原宿表参道欅会(神宮前6)が原宿・表参道エリアで実施している訪日観光客向けのキャンペーン「Tokyo Shopping Week 2016 at Harajuku/Omotesando」の一環。春節(旧正月)に合わせた同取り組みは、2013年に東京観光財団(春節)主催で行った「Tokyo Fan Week」から続くもの。2014年から同会が主催する「Tokyo Grand Shopping Week」として行われ、今年から原宿・表参道の地名を入れ「地域に根差した名称」に変えている。
4年目を迎える今年は「訪日観光客をもてなすこと」を掲げ、インフラ・ハード面の整備、販促企画、PRを三位一体で推し進めている。昨年、同エリア内での消費金額の平均上位は、香港を筆頭に中国本土、台湾、タイ、韓国だったことから、アジア地域の中華系旅行客をコアターゲットに据えている。
まちかど庭園には、中国語や韓国語などが話せる留学生やインターナショナルスクールに通う学生たちが平日は3人、休日には5人がコンシェルジュとして立ち、中国語・韓国語・英語でキャンペーンの案内や観光案内などを行っている。着物姿のコンシェルジュも常駐し、記念撮影などにも応じている。対応時間は11時~16時。2月14日まで。
同エリアは、大型商業施設から個人経営の個性派ショップまでが軒を連ね、200店舗以上の免税対応店舗が集積するショッピングエリア。エリア内の店舗では10~90%引きのセールが行われているほか、一部のショップでは期間中限定の福袋「ハッピーバッグ」も扱っている。
訪日外国人旅行客の消費拡大を目的に、同会に加盟している239店舗(=全期間参加店舗数)では1,000円以上の購入・飲食客に、1,000円の金券が当たるスクラッチカードを進呈。今年は昨年の2倍となる2000枚の当たり券を用意した。対象店舗ではステッカーやPOPを店頭に掲出するなどしてアピールしている。
インバウンド専用のフェイスブックページを開設し英語での情報発信を行っているほか、原宿駅前の神宮橋交差点から「アップルストア表参道」辺りまでの約1キロにわたり、30分間無料で使えるフリーWi-Fi(Omotesando Free Wi-Fi)を整備するなど、旅行客向けのサービスも強化している。
原宿・表参道エリアを「ファッションをはじめさまざまなショップが集積するエリアであり、明治神宮を筆頭に和の要素を残しているエリア」と話す同会インバウンド事務局の中島圭一さん。「四季でトレンドが変わるので何度も来てもらえるよう、街のファンをつくっていきたい」と言い、「新しさを取り入れつつ改善をしながら、2020年に向けて『おもてなし』の取り組みを続けていきたい」と意欲を見せる。
同キャンペーンは今月21日まで。