代官山駅近くに、文具ブランド「STALOGY(スタロジー)」のアンテナショップ「STALOGY LABORATORY TOKYO」(渋谷区恵比寿西1、TEL 03-3464-9011)がオープンして1カ月が過ぎた。経営は日東電工(大阪市北区)のグループ会社、ニトムズ(中央区)。
粘着カーペットクリーナー「コロコロ」など、日用家庭用品の製造・販売などを手掛ける同社が、近年伸びている「パーソナル文具」として2012年に立ち上げた同ブランド。トータルディレクションには、大手企業のブランディングや広告デザインなどを数多く手がけるgood design company社長の水野学さんを起用している。
ブランド名は「Stationary」「Standard」「Technology」を合わせた造語で、シンプルなデザインに同社グループの粘着技術を応用した商品で、「ありそうでなかった商品」作りを行っている。コアターゲットは30代の女性。関東を中心に国内各地の雑貨店や書店などに卸しているが、全商品を扱いブランドの世界観や商品の詳細を発信する基地として同店を出店。「生活にこだわりを持っている」人がいることや訪日外国人の利用も見込んで代官山に決めた。
売り場面積は8坪ほど。黒板素材の壁や床に使う古材でノスタルジックな要素を取り入れつつ、木と人造大理石を組み合わせたテーブルなどで、店名の「ラボラトリー」を演出。店内には「文具=書くための道具」であることから発想した白い郵便ポストのオブジェを設置。レジカウンターの背後は郵便局の仕分け棚のようになっている。
展開アイテムは全25種類で、現在は年に2回新商品を発売している。同店で最も売れているのは、「エディターズシリーズ365デイズノート」(A5サイズ1,728円~B5サイズ2,376円)。1日1ページ書ける368ページありながら全体の厚みは1.4センチと薄く、時刻を表す数字や日付、曜日、グリッドを記したシンプルな用紙が特徴で、表紙が黒色であることから男性の支持も高いという。「女性に一番人気」は和紙素材の半透明シール「マスキング丸シール」(302円~)で、グループの粘着技術で「きれいに」着脱をできるよう工夫し、サイズ(直径8ミリ~2センチ)やカラー(18色)を幅広く用意した。
そのほか、消しゴム(108円)やシャープペンシル(486円)、複合ペン(918円)、内側の粘着テープに背をくっつけることでクリアファイルを保管でき、クリアファイルはねじることでファイル本体から外せるようになっている、クリアファイルをファイリングするための「はがせるくっつくファイル」(994円)などもラインアップする。
来店客は30~40代が中心で男女比は6対4程度。駅前という立地から通りすがりで来店する人も多いという。同社事業統括部門DIY事業部事業開発グループの飯田剛係長は「手に取っていただき、ブランドや文具の良さを感じていただければ。(文具の)新しいスタンダードを築いていきたい」と意気込む。
営業時間は11時~20時。火曜定休。