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渋谷パルコで「大々贋作展」 小学生が模写したフェルメール、ウォーホルなど

親子アートユニット「アーブル美術館」の(左から)藤原天馬くんと母親の晶子さん

親子アートユニット「アーブル美術館」の(左から)藤原天馬くんと母親の晶子さん

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 渋谷パルコ・パート1(渋谷区宇田川町)3階の「パルコミュージアム」(TEL 03-3477-5873)で現在、親子アートユニット「アーブル美術館」の個展「大々贋作(がんさく)展」が開催されている。

F100号サイズで描いたドラクロワ「民衆を導く自由の女神」の贋作

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 2012年から活動している同ユニットは、美術館巡りが趣味という「館長」こと母親の藤原晶子さんと長男・天馬くん(小6)、長女・心海ちゃん(小4)の3人組。萬鉄五郎の「裸体美人」が欲しいと思った晶子さんが、電車などの絵を描くのが好きだった天馬くんに「描ける?」と尋ねたことから模写したのが始まり。ユニット名は晶子さんが好きな仏「ルーブル美術館」から命名している。

 会場には、600点ほどある作品の中から58点を展示。作品は、レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナリザ」、俵屋宗達「風神雷神図屏風(びょうぶ)」、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ「ひまわり」、ポール・ゴーギャン「光輪のある自画像」、エドヴァルド・ムンク「叫び」、エフォゥアール・マネ「笛を吹く少年」、パブロ・ピカソ「ゲルニカ」、アンディー・ウォーホル「200個のキャンベル・スープ缶」、ダミアン・ハースト「神の愛のために」などの贋作。全体の8割は天馬くんが描いた作品で、ヨハネス・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」、ポール・セザンヌ「アルルカン」の贋作など2割が、心海ちゃんが描いた作品。

 同展のために天馬くんが制作した、フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」の贋作は、F100号(1メートル62センチ×1メートル30センチ)サイズ。これまで手掛けた作品の中で最も大きいサイズで、あえて間隔を空けて3週間かけて描き上げたという。

 ミュージアムショップで購入したポストカードを見ながら模写するという作品は、身近な素材であることなどから段ボールにアクリル絵の具で描くことが多い。天馬くんたちはほぼ毎日絵を描いていることから「日々増えていく」(晶子さん)といい、完成した作品は家の中に飾りつつ押し入れで保存しているという。

 天馬くんは「本物と同じ色を出すのが難しい」と話し、「似せたい」という思いが強いことから気に入っている絵は「ない」と向上心をうかがわせた。「パルコのために描いたドラクロワを見に来てほしい」と来場を呼び掛ける。晶子さんは「子どもたちの絵を見て、何の絵かを想像してほしい。絵を描きたいと思っていた方などには、絵を描くことは簡単で楽しいことだと思ってもらえたら」とも。

 開催時間は10時~21時(最終日は18時まで、入場は閉場30分前まで)。入場料は、一般500円、学生400円、小学生以下無料ほか。11月16日まで。

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