渋谷ヒカリエ（渋谷区渋谷2）9階ホールAで10月17日、ミュージシャンYOSHIKIさん（X JAPAN）が手掛ける着物ブランド「YOSHIKIMONO（ヨシキモノ）」のコレクションショーが行われた。

着物の伝統的な要素とロックの要素を融合したというコレクション

　今月12日から同所を中心に開催されていた、「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO（メルセデス ベンツ・ファッション・ウィーク東京）2016S/S」のフィナーレを飾るスペシャルプログラム。

　呉服屋の長男として育ち、かつては着物を着て生活していたというYOSHIKIさん。世界で活動する中、着物が「日本の誇れる伝統文化である」ことを実感したことから、京都の織物メーカー「スコープココ」のプロデューサー加納圭悟さん協力の下、同ブランドを立ち上げ。2011年3月の音楽とファッションのイベント「ASIA GIRLS EXPLOSION」で初お披露目し、今回のMBFWTで本格的にファッションデザイナーとしてコレクションデビューを果たした。

　着物の伝統的な要素とロックの要素を融合したコレクションは、デザインした40着弱の中から20着を披露した。ショーは和太鼓のパフォーマンスで幕開け。YOSHIKIさんは、ステージ中央に設置したピアノでチャイコフスキーの「白鳥の湖」や自身が作曲した「I’ll Be Your Love」、X JAPANの楽曲でもある「ART OF LIFE」などを演奏してショーを盛り上げた。

　ショーを終えたYOSHIKIさんは「実験的だったような気がする」と振り返りつつ、出来については「ステージの中にいたので分からないが、かなり良かったのでは」と安心した様子。デザイナー自身がステージにいるという演出については「着物がメーンなので、最初は影で弾こうと思っていたら気が付いたらど真ん中に…」と笑う。

　「（ファッション業界の人から）厳しい意見もあるかと思うが、受け止めてこれからも続けていきたい」と意欲を見せた。「音楽とファッションは切っても切れない中だと思うので刺激し合えたら」とも。