渋谷エリアで11月1日早朝、前日のハロウィーンで出たごみを拾う「SHIBUYA Halloweenゴーストバスターズ&TRASH ART」が実施される。
明治神宮外苑を中心に今月24日から開催される、クリエーティブイベント「TOKYO DESIGNERS WEEK(東京デザイナーズウィーク、以下TDW)2015」の一環。近年、秋の風物詩としてハロウィーンが盛り上がりを見せる中、昨年はハロウィーン当日に仮装した多くの若者が渋谷に集まり大きな話題を集めると同時に、街中にごみが散らばった様子もメディアで取り上げられた。
それを見た、TDWを主催するNPO法人デザインアソシエーション(港区南青山1)の理事でもあるお笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんが「ごみを出さないことに越したことはないが、『出すな』と言っても出してしまうのなら、ごみが出ないと成立しないイベントを」という思いで発案したという。
当日は、西野さんと現在TDWのホームページで公募しているボランティアスタッフ500人でごみを拾う。参加者には、オリジナルゴーストバスターズデザインの「ルー・ガービッジ」をごみ収集用バッグとして進呈し、貸し出す軍手とトングを使ってごみを集める。飛び込み参加にも対応予定。
拾ったごみは、同日TDWの会場内で西野さんとボランティアスタッフ100人でトラッシュアート(オブジェ)を作り、完成後に展示する。街中に落ちているごみは全て拾い、その中から制作に使うものを選別し、そのほかのごみは分別して収集業者に出すという。
10月14日には旧・渋谷区役所前広場で記者発表会を開催。西野さんや長谷部健渋谷区長らが映画「ゴーストバスターズ」の隊員の格好で登場。西野さんは「シャレで言ってみた」と振り返りつつ、「(ハロウィーン当日は)はしゃぎまくって、ごみ問題は明るく楽しく解決したい」と意気込む。制作するオブジェはまだ決まっていないというが、「カンヌ広告祭(カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル)を狙っているので、急に政治色を出すかも」とも。
「僕は嫌われているので、『邪魔してやろう』とごみが全くないなんてことも…」と懸念し、「ちょっとだけ残しておいてほしい」と笑う。芸人仲間にも声を掛けているというが、「(相方の)梶原(雄太)は家族を連れてくると言っていたので、追い返したいと思う」と冗談交じりに話した。
長谷部健渋谷区長は「(ハロウィーンが盛り上がることは)にぎやかで良いが、ごみや着替えの場所など課題が出てきている。その課題をクリエーティブに楽しく解決したい。クリエーティブで目立つことで世界にも発信することになるのでは」と期待を込める。区では当日、街中に大規模なごみ集積所を設けるほか、着替えをできるスペースも用意する予定。
ごみ拾いの実施時間は6時~10時(予定)。