渋谷パルコ(渋谷区宇田川町)パート1・地下1階の「ギャラリーX」(TEL 03-6455-1660)で4月11日、俳優・田辺誠一さんの初個展「田辺誠一画伯・展 かっこいい犬。わんダーランド」が始まる。
1969(昭和44)年東京生まれの田辺さんは、モデルとして芸能界での活動を始め、俳優や映画監督としても活躍。2009年にツイッターを開始以降、漫画のキャラクターなどを描いて投稿していたが、2011年、公園で見かけたという「カッコイイ犬(=もっちー)」のイラストをきっかけに独特な画風が人気を博している。
初の個展となる同展。初制作・公開となるキャンパス画は、もっちーと「ぞう吉(ゾウ)」「ひょい猫クッキー(野良猫)」の3匹を描いた「ぞう吉クンと遊ぼう」、何度も描き直したという桜の木が印象的な「さくら」(以上、各M50号=1167ミリ×727ミリ)、「カープ女子」の中に「(米MLB)テキサス・レンジャーズ女子」「(映画)カーズ女子」などを紛れ込ませた「ここはどこ?~カープ女子~」(F10号=530ミリ×455ミリ)など6点。
もっちー関連の作品として、もっちーの家系図や飼い主「田中直太朗」との往復書簡、丸ごと毛が生え変わるというもっちーの「抜け殻」なども展示し、もっちーと写真が撮れるフォトコーナーも用意。壁面では田辺さんのインタビューなどを上映し、オリジナルのもっちーの歌をBGMで流す。
場内では、iPhone5/6・ケース(2,160円)やマグカップ(1,296円)、プリントクッキー、ICカードケース(以上各864円)、缶バッジのガチャポン(300円)など「もっちー」をはじめとするキャラクターのイラストをあしらったグッズを販売する。
前日には田辺さんが来場。昨年12月ごろにパルコ側から話を受け「うれしいけど、どうしようと思った」と開催経緯を振り返った。当初は普段パソコンで描いているデジタルの絵をプリントして展示する予定だったが、「足を運んでもらうのならキャンバスに描いた生の作品を見てもらいたい」との思いからキャンバス作品を制作したという。
絵を学んだことがないため画材店で必要な画材を聞いたほか、「構図が大変だった」と言い、描き出す前にひもを使い大まかな位置を決めるなど試行錯誤。制作期間は4・5日程度で、最も時間をかけた「さくら」には2週間ほどを費やした。作品は販売しないが「値段を付けるなら」という質問には「絵と(一緒に)3万円を差し上げます」と謙虚に答えた。キャンバスに描くことは「楽しい」と言い、現在も新しい作品を描いていることを明らかにした。今後は「皆が知っている桃太郎の絵本など物語も描いてみたい」とも。
「キャラクターの世界観が出来上がるのは幸せでうれしい。(絵を)学んだことがない人でも自分なりに絵が描けると思っていただけたら」とし、「絵は(自分の思いを)ダイレクトに出せて成長できると感じている。俳優業にフィードバックしていきたい」意欲を見せる。「子どもから年配の方まで来場いただきたいが、仕事帰りなどにでも寄っていただき和んでもらえたら」と来場を呼び掛ける。
期間中、同18日・26日には場内で田辺さんのサイン会と「もっちー」のハイタッチ会を開く。場内で2,000円以上の購入客先着150人に参加整理券を配布する。
開催時間は10時~21時(最終日は18時まで)。入場無料。今月29日まで。