渋谷区は3月11日、宮下公園(渋谷区神宮前6)などを整備する候補事業者を三井不動産(中央区)に決定したと発表した。
渋谷は駅を中心に再開発が行われていることや、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京五輪・パラリンピック開催が控えていることなどから、民間ノウハウや資金を活用し宮下公園と、その下に位置する渋谷駐車場を一体的に整備するため、昨夏、公募型プロポーザルを実施していた。今回、2社から応募があった中から同社に決めた。
今回の整備で、渋谷川から原宿や代々木方面への「緑と水の空間軸」の拠点を形成することや、国内外からの来街者を見込んだ施設の設置、1966(昭和41)年に建てられた現施設の耐震性の向上などを図る。園内の緑を極力保全することなども条件に提示されている。
同社の計画では、「発信力を持った公園」として、「新たなトレンドとライフスタイルの発信拠点となること」を目指すと同時に、渋谷エリアをつなぐ「活性のハブ」として、歩行者・緑のネットワーク形成を図るという。30年間の定期借地権を設定し、3階建ての商業施設のほか宿泊施設を新設。現在286台が駐車できる渋谷駐車場は243台が駐車できるようにする。
2011年にリニューアルした同園の面積は1万808平方メートル。フットサル場やスケート場、クライミング場を備えているが、これらは引き続き運営する予定。
4月に基本協定を締結し、2016年度に公園と駐車場の都市計画を決定。北側と南側の2段階に分けて工事を行い、2019年度の竣工・開業を予定する。