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「恵比寿映像祭」開幕-10カ国69組参加、展示・上映など

撮影機材「クレーン」をDIYした堀尾寛太さんの「電気と光の紐付け」

撮影機材「クレーン」をDIYした堀尾寛太さんの「電気と光の紐付け」

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 恵比寿ガーデンプレイス(目黒区)内「ザ・ガーデンホール」などで2月27日、「第7回恵比寿映像祭『惑星で会いましょう』」が開幕した。

恵比寿エリアで撮影した作品などを上映するオフサイト展示

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 同祭は2009年にスタートしたアートと映像のフェスティバル。東京都と東京都歴史文化財団が芸術文化団体やアートNPOなどと協力して実施する「東京文化発信プロジェクト」事業の一環。これまで東京都写真美術館(同)を中心にしてきたが、同館が現在改装中(2016年秋に再オープン予定)であることから複数会場で展開する。今年は「惑星で会いましょう」をテーマに、10カ国69組のアーティストが参加する。

 ザ・ガーデンホールでは17の作品を展示。黄金のスーツを身にまとった人たちがブラジルを旅するドキュメント映像「共同作業」(パヴェウ・アルトハメルさん)、カオス議論の解釈として、カオスの中にも秩序があるということを表現したビデオインスタレーション「Haze」(久野ギルさん)、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場したタイムマシン「DMC-12」と、同社を開発したデロリアン社ジョン・デロリアン社長をめぐる物語「新しいジョン」(ダンカン・キャンベルさん)など。

 エンジニアでもある堀尾寛太さんは、モーターや電磁石などのデバイスとバケツや夜間などを組み合わせ撮影機材「クレーン」をDIYした「電気と光の紐付け」を展示。携帯電話のキーパッドで全身を覆った山口典子さんの「KEITAI GIRL」は、モニターに表示された番号に電話を掛けると、キーパッドが光ったり音が鳴ったりする。アートユニット「明和電機」に所属していた経歴を持つスズキユウリさんの「Garden of Russolo」は、蓄音機の原型「フォノグラフ」をかたどった作品で、記録した鑑賞者の声を異なる音声で返す体験型の作品になっている。

 ザ・ガーデンルームでは、音楽ライブ用の音響セッティングで35ミリフィルム映画を上映する「爆音上映」を展開。同祭のサブテーマ「SF」と連動し、「AKIRA」(大友克洋監督、1988年)などSF映画3作品を上映する。

 ガーデンプレイス・センター広場などのオフサイト展示では短編映画「5windows」(瀬田なつき監督)を上映。恵比寿エリアを舞台に撮影した「eb」「is」を含む計7本を7カ所で流している。

 日仏館会館ホールでは10プログラムを上映。米実験映画のパイオニア、ケン・ジェイコブスさんの実験映画3作品や、アーカイバルな素材とオリジナル映像を組み合わせた「あたらしい過去」(ダンカン・キャンベルさん)、昨年1年間ほぼ毎日をiPhoneで撮影した映像を66分に編集した「無言日記/201466」(三宅唱監督)、日本の若手作家4人の特集など。

 同館ギャラリーでは写真家ホンマタカシさんのビデオインスタレーション「最初にカケスがやってくる2015」を展示。知床半島のシカ狩り撮影した映像を同時に複数投影している。

 開催時間は10時~20時(最終日は18時まで)。入場無料(上映プログラムなど一部有料イベントを除く)。3月8日まで。

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