「2014ミス・インターナショナル世界大会」に出場する各国代表約80人が10月29日、「渋谷の街」の見学ツアーを行った。主催は東急電鉄とクールジャパンを推進する経済産業省。
渋谷の街の魅力発信を目的に行われた同ツアー。午前中に渋谷駅前スクランブル交差点の商業ビル「QFRONT」前を出発し、「SHIBUYA109」(道玄坂2)へ。「SHIBUYA109」の「oneway(ワンウェイ)」を訪れたパラグアイ代表のジェシカ・セルビンさんは「日本の洋服はストーンやパールなど細かいアクセサリーが付いていたり、とても凝ったものが多かったりして、とてもすてき。今、世界大会のファイナルに履くゴールドの靴を探している」と店内を物色。フィンランド代表のミラ・ロンパネンさんは「LIZ LISA(リズリサ)」で「とてもかわいく、色も形も気に入った」とベージュのバッグを、ドイツ代表のカタリーナ・ロディンさんはトップスとスカートを買い求めるなど、日本のガーリーファッションに高い関心を寄せていた。
109でのショッピングを終えた一行は「東急ハンズ」(宇田川町)へ移動。モンゴル代表のバヤロチェチェゴ・アルタンゲレルさんは「白鵬や日馬富士はモンゴルでもすごく人気」と言い、大相撲のペーパークラフトや和柄の便せんなど伝統的な土産を選んだという。特に「ビューティー&コスメ」売り場は各国代表の人気が高く、海外にはない珍しい美容グッズや、品ぞろえの豊富な化粧品のバリエーションに目を輝かせる姿が目立った。アルメニア代表のシュシャニック・イェリツャンさんは「ヒールで歩いているので疲れた」と「足すっきりシート」「小顔マスク」など、日本ならではのユニークな商品を購入。マニキュアやリップグロス、つけまつげ、クリームなどにも人気が集まった。
ランチを挟み午後から「渋谷ヒカリエ」(渋谷2)を訪れ、半日をかけて渋谷の主要商業施設を歩いて巡った。移動中、街にカラスがいるのを見て、ニュージーランド代表のレイチェル・ハラデンスさんは「カラスを見るのは初めて」とうれしそうに話すと、インド代表のジャタレカ・マルホトラさんは「私の国には、もっとたくさんいるわよ」と返すなど、世界大会ならではの各国の特徴や文化の違いも垣間見られた。長身、スレンダーな集団が渋谷の街をさっそうと歩く様子を見て、偶然居合わせた人たちが手を振ったり、カメラを向けたりする光景も多かったが、各国代表は笑顔で記念撮影などに応じていた。
日本代表の本郷李來(りら)さんは「外国の人たちと一緒にいると、あらためて日本と他の国との違いや特徴が見えてくる。今まで当たり前のことだと思っていたことが当たり前ではないことに気付かされる。みんな本当に仲良く、ファイナルに向けて一緒に頑張っていきたい」と意欲を見せた。
ミス・インターナショナルは、ミス・ワールド、ミス・ユニバースと並ぶ世界3大ビューティー・ページェントの一つ。1960年に米カリフォルニア州ロングビーチで誕生し、1968(昭和43)年に大阪万国博覧会を記念して日本で開催されて以来、国際文化協会が主催者としてイベントを展開。今年の決勝大会は11月11日、グランドプリンスホテル新高輪で開催される。現在来日中の各国代表約80人は決勝までの間、日本の伝統文化に触れる体験や、さまざまな交流イベントに参加し、国際交流や社会貢献活動などを積極的に行っていくという。