東急東横店(渋谷区渋谷2)西館2階「SHIBUYAスクランブルII」に9月4日、「SHIBUYA SOUVENIR SHOP(渋谷みやげ屋)」がオープンした。経営は東急百貨店(道玄坂2)。
近年、訪日外国人が増加傾向にある中、百貨店や商業施設などでもインバウンド事業が推進されている。同社でも中国や台湾からの旅行客が増えてきた2010年ごろから本格的にインバウンド施策を始め、英語・中国語の館内放送、館内マップの掲出、免税手続き、銀聯カード決済の対応などを行っている。
渋谷エリアでは東急本店(道玄坂2)、東横店、渋谷ヒカリエ(渋谷2)内「シンクス」の3店舗を運営。上半期(2月~7月)の段階で、3店舗累計の外国人旅行客数は前年比160.2%、同じく免税品消費額は151.5%。来店客数は東横店が最も多く本店の倍以上になるというが、昨年のリニューアルでマーチャンダイジングを雑貨中心に変更したこともあり、上半期の来店客数が前年比146.5%に対し消費額は132.8%にとどまっている。
消費額は各店共に中国人が最も多く、以降は台湾やタイ、韓国など店舗により異なるが東アジア・東南アジアが中心。昨今は、昨年から訪日査証(ビザ)免除を行っているタイやマレーシアからの観光客が増え、中国や台湾の観光客が占める割合が減少しているという。円安の影響からか、欧米系の外国人旅行客も増加傾向にあるという。
10月1日からコスメや食品など消耗品も免税対象になるのに合わせ、同日から本店と東横店に専門の免税カウンターを設置など、インバウンド施策のさらなる強化を図る同社。それに先駆け開いた「渋谷みやげ屋」は、4月から同館5階で展開していたものを移転・拡大したもの。鉄道の改札口がある階であることに加え、エスカレーターやエレベーターが近い区画のため、観光客・来街者含め人通りの多い同所でアピールを図る。店舗面積は約7坪。
扱う商品は大きく分けて、東急百貨店のオリジナルキャラクター「東横ハチ公」グッズと和雑貨。和雑貨は「メード・イン・ジャパン」にこだわらず、和をモチーフにしたアイテムをセレクト。オーストラリアのデザイナーが手掛けるこけし「Kimmdoll」(1,080円~5,184円)、千代紙で折った鶴や手裏剣、扇をコーティングしてあしらったピアス(1,296円)、天然素材化粧ブランド「まかないこすめ」などを扱う。東横ハチ公グッズは、クリアファイル(270円)やマスコットキーホルダー(681円)、リバーシブルトート(9,720円)、泉屋のクッキー(10枚540円、19枚1,050円)などをラインアップする。
同店担当マネジャーの松田未恵さんは「にぎやかな雰囲気で、また来たいと思っていただけるように丁寧な接客を心掛けていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は10時~21時。