HMV、渋谷・宇田川町にレコード・CD中古専門店-新業態1号店

洋・邦ロックや独占盤などのレコードが並ぶ1階

洋・邦ロックや独占盤などのレコードが並ぶ1階

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 渋谷・宇田川町に8月2日、アナログレコード・CDの中古専門店「HMV record shop渋谷」(渋谷区宇田川町、TEL 03-5784-1390)がオープンする。経営はローソンHMVエンタテイメント(品川区)。

7インチレコードを集積する一角

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 2008年に米国で始まったレコードショップの祭典「レコードストアデー」が英国などでも開催されるなど、レコード市場の活発化や「中古需要が近年拡大しつつある」ことから立ち上げた同店。既存事業の新譜CD・DVD販売数低下を受け他商品で補完を図っている同社では、中古CD・DVDも扱っているが、競合が多いため専門性を高めたほうが良いのでは」と判断したという。同業態で「コアな音楽好きのニーズにも応えたい」とも。

 新業態1号店の出店場所は、1990年代「レコードの聖地」と呼ばれ多くのレコードショップが軒を連ねていた宇田川町エリア。店舗面積は1階=88坪、2階=63坪の2フロア計151坪。店内は白を基調にした空間で、海外のレコードショップを模した「雑然とした雰囲気」も表現。販売棚には黒板を付け、ジャンルなどを文字や絵などを交え表記する。フロア構成は、1階=洋・邦ロック、独占販売品など、2階=ソウル・レゲエ・ジャズなど。

 随所に試聴用プレーヤーを用意するが、1階では7インチレコードを無料再生できるジュークボックスや、レーザーでレコードを読み込んで再生するプレーヤー(要望に応じてスタッフが操作)も置く。2階ではインストアイベントも開いていく予定で、実施時には什器を動かして約100人が収容できるスペースを作る。同所には9月にパイオニアから30年ぶりに発売されるアナログアーンテーブルを設備する。

 40~60代男性をメーンターゲットに据える同店。バイヤーが海外で直接買い付けた「レア盤」「名盤」を中心に約8万点を取り扱う。ラインアップは洋楽が8割ほどで、1960 ~1990 年代の中古レコード(約6割)と中古CD(約4割)が中心となる。HMVが英国発祥の店舗であることから「UKロック」などの品ぞろえにもこだわるという。店頭で取り扱う中古 CD は今後既存のHMV 店舗でも扱うほか、中古CD・レコード共にオンラインショップでも取り扱う予定。

 HMV独占盤として、過去の「名盤・名作」CDをLP化した「HMV EXCLUSIVE」と、「新進系」アーティストの作品を7インチシングル盤にした「SINGLE CLUB」も順次発売。現在、大貫妙子さん「SUNSHOWER」、バンド・踊ってばかりの国「サイケデリアレディ/僕の海」、アイドルグループ「チームしゃちほこ」の「いいくらしEP」など約20タイトルが決まっている。オープン記念として、ゆらゆら帝国の坂本慎太郎さんとコラボしたトートバッグ(1,296円~1,944円)も販売する。

 プレーヤーや針、カートリッジ、書籍なども扱うほか、買い取りも行う。ショッピングバッグはオリジナルデザインの紙袋を用意。既存のHMVメンバーズ・カードも使えるが、同店限定のオリジナルスタンプカード(税抜き2,000円以上の購入で1スタンプ)も作った。

 5月31日で閉店したオーディオ関連機器やガジェットなどのセレクトショップ「DMR」跡である同所を「象徴的な場所」と評した同社執行役員エンタメコンテンツグループの信楽相・開発本部本部長兼中古・専門店推進部部長の小松正人さん。「1枚でも購入いただける、新しい発見がある店舗にしていければ。(HMVの)中古事業の拡大につなげていきたい」と意欲を見せる。今後、同業態の店舗展開も視野に入れる。

 HMVの渋谷エリアへの出店は2010年に惜しまれつつも閉店した「HMV渋谷」以来だが、今回は新業態での出店になるため「異なる戦略になる」。既存のHMVの渋谷エリアへの出店は「引き続き検討している」という。

 営業時間は11時~22時。

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