原宿・神宮前交差点近くに7月26日、米シアトル発グルメポップコーン「POP!gourmet popcorn」の世界初専門店「POP!gourmet popcorn表参道本店」(渋谷区神宮前6、TEL 03-6427-2701)がオープンする。
2010年に創業した同ブランド。素材や製法にこだわり、添加物を使わず手作りするポップコーンは、米国内の食料品店やカフェ、ホテルなど1700店以上で取り扱いがある。米国内では卸のみの展開で、専門の小売店を構えるのは表参道本店が世界で初めてとなる。
国内展開を手掛けるのは、空気清浄器「マジックボール」の製造などを手掛けるアンティバックジャパン(兵庫県芦屋市)。昨年末、同社社長の上野真弓さんが同ブランドと出合い試食した際、その味にほれ込み国内展開を決意。今年3月に、上野さんが社長を務めるANTIBAC INTERNATIONAL(香港)が日本を含むアジア全域の販売・製造に関するライセンス契約を締結した。同社が食品の扱いと小売りを手掛けるのは今回が初めて。
原宿・表参道は米発ポップコーンブランドが相次いで出店しているエリアで「マーケットが確立されている」と捉え同所に出店。場所は表参道から一本入った路面で、店舗面積は53.72平方メートル。「ジュエリーショップをイメージした」という店舗は、黒を基調に床などにシャンパンゴールドを取り入れる。試食カウンターなどには漆で仕上げた什器を採用した。
同ブランドのポップコーンでは、遺伝子組み換え無し・グルテンフリーのコーン4種をフレーバーに合わせて使い分ける。揚げ油は主にサンフラワーオイルを採用し化学調味料を使わないことで、保存料不使用ながら未開封で1年の賞味期限を実現。表参道本店では米国内で展開する30を超えるフレーバーの中から8種をラインアップし、コーヒーや紅茶のほかワインなどのアルコール類とのマリアージュも提案する。
フレーバーは、ホワイトバタフライコーンを、スペイン産白トリュフとトリュフチップが入った塩で味付ける「ホワイトトリュフブリス」、米チョコレートメーカー、ブラウン&ヘーリー社の「アーモンドロカ」のレシピで作ったバタートフィーと、アーモンドクランチを絡めた「バタートフィー ウィズ アーモンドロカ」など。1983年創業の米ローグクリーマリー社のブルーチーズを使う「ローグブルー」は、米国内の食品展示会で選ばれる「ソフィーアワード」で2年連続金賞を受賞している。価格はそれぞれ1袋980円。
同ブランドが特許を取得している、油自体に味を付けて作る製法の「インフューズド フレーバー」は、日本国内では同店限定の取り扱いとなる。大粒のマッシュルームコーンを、チョコレートを加えたキャラメルと仏産「フルール・ド・セル(大粒の海塩)」で味を付ける「チョコレートキャラメル ウィズ ソルト」、ハラペーニョを揚げて味を付けた油でコーンをはじけさせる「ハラペーニョ」など4種。価格はそれぞれ1袋1,200円。客単価は3,000円ほどを見込む。
同ブランドの創業者で米POP! gourmet LLC社デイビッド・イスラエルCEOは激戦区として知られる同エリアを「パーフェクトな立地」と評価し、「最高峰の食材、特許を取得している製法で作る当ブランドのポップコーンと、他のポップコーンブランドとの違いを味わっていただければ」と自信を見せる。
さらに、「他社がやったことのないコラボレーションなど日、々進化しながらスナックの域を超えたポップコーンを提供していきたい」と意欲を見せ、「日本はアメリカの顧客以上に品質の高さを求める人が多いと思うので成功すると信じている」と期待を込める。
同店の年間売り上げ目標は5億円。今後は小売りのほか卸も行っていく。10月には国内工房を開設し、ソムリエの大越基裕さんや料理家・植松良枝さん、ライフスタイルプロデューサー村上萌さんらのパートナーと共に日本オリジナルフレーバーを開発・発売する予定。
営業時間は11時~20時。