渋谷・公園通りに5月29日、楽天(品川区)初のリアル拠点「楽天カフェ」(渋谷区神南1、TEL 03-5784-2848)がオープンする。
インターネットを通じたサービスを展開する同社が、ブランディングの一環で出店する同店。同社グループのさまざまなサービスを導入・提供してアピール。ネットとリアルの「架け橋」になることを目指すという。同社初の常設リアル店舗は、「たくさん人が集まる」ことなどから渋谷への出店を決めた。
場所はマ・メゾンしぶや公園通りビル1階~3階の3フロア。店舗面積は約98坪。席数は85席。ファサードやインテリアデザインは、クリエーティブディレクター佐藤可士和さんが監修。外観は2階・3階部に白いルーバーを配置し奥行きや陰影を演出し、2カ所にコーポレートカラーの赤地に「R」の文字をあしらったロゴを掲出。「スタイリッシュモダン」な空間に仕上げた店内の床や壁、天井のルーバーは木調で統一し、ヘアライン仕上げのステンレスをアクセントで取り入れた。
IT環境を充実させた同店。1ギガ回線の無料Wi-Fiを提供するほか、ほぼ全席に電源を完備。主要な携帯電話の充電器の貸し出しも行う。1階全席と2階のカウンター席にはアンドロイドタブレット「Kobo Arc 7HD」を置き雑誌を読めるようにする。会計は専用のカードリーダーを使うことでカード決済を可能にする「スマートペイ」を導入。店内にはコンシェルジュが常駐し、同社グループのサービスやカフェに関する質問などに答える。
提供するメニューは楽天市場での取扱商品からラインアップ。フードはスイーツが中心で、大阪発洋菓子店「マダムシンコ」の「マダムブリュレ」(702円)、老舗和菓子店「玉華堂」(静岡県磐田市)の「極プリン」(432円)など。メニューは3カ月ごとに入れ替える予定。ドリンクは、スペシャルティコーヒー専門商社honu加藤珈琲店(名古屋市中区)によるオリジナルブレンドの豆を使うドリップコーヒー(302円~389円)やカフェラテ(367円~454円)、「よなよなの里 エールビール醸造所」(長野県軽井沢町)のビール(427円または459円)などをそろえる。売り上げの1%はNPO法人「ETIC」(神南1)協力の下、若者の支援のために寄付するという。
営業時間は11時~23時。カフェ単体での黒字を目指すが想定客単価や目標売り上げなどは非公表。来夏、二子玉川に移転する本社に隣接した場所への出店も予定する。