東京急行電鉄とイッツ・コミュニケーションズ(以下、イッツコム)は3月25日、渋谷に来街する外国人旅行者を対象に、渋谷の東急グループ施設5施設でフリーWi-Fiサービス「Visit SHIBUYA Wi-Fi」の提供を始めた。
2011年夏に渋谷駅前で実施され、期間中に52の国と地域の外国人旅行者の利用があった実証実験サービス「渋谷ツーリストインフォメーション」でも「手持ちのiPadをネットにつなぎたい」など、フリーWi-Fiを希望する声が多く寄せられていた。
今回のフリーWi-Fi環境の整備で、外国人旅行者が渋谷の街の情報を取得し、フェイスブックなどのSNSで渋谷の街での体験を発信するなど、行動の広がりによる来街者の増加と回遊の促進を狙う。
外国人旅行者は、東急・東京メトロ渋谷駅(一部エリアを除く)、渋谷ヒカリエ、東急百貨店本店・東横店、SHIBUYA109といった駅や駅周辺の商業施設で同サービスを利用できる。利用希望者は、これらの施設のインフォメーションなどでパスポートなどの提示と引き換えにIDとパスワードが提供される。運営・管理は、東急線駅構内や商業施設のWi-Fi設備の運営を手掛けるイッツコムが行う。
ログイン画面では、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語に対応するとともに、渋谷区と連携し、地震発生時の対応に関する基礎情報や帰宅困難者一時受入施設の案内などについても多言語で案内。ログイン後のトップ画面では、渋谷の街全体の情報を英語で提供する。
東急グループは、昨年11月に渋谷と赤坂の同グループのホテル間を循環する2階建て観光バス「VISIT SHIBUYA号」の本格運行を始めるなど、渋谷を訪れる外国人旅行者の利便性向上と回遊促進に力を入れている。